「国宝」の原作を読みました

 数ヶ月前のことになります。昨年10月中旬に、晴眼者の友人から誘われて、映画「国宝」に出かけてきました。
 映画は、視覚障害者向けに、館内でFMで画面を説明するガイドを聴くことがあるのですが、今回の映画館では、そうした音声ガイドがなかったので、混んでいなければ、有人に小声で説明してもらおうかと思いながら、誘われるまま映画館に入りました。しかし土曜日の夕方だったこともあり、満員の中では声を出してもらうこともできないので、ひたすら、映画の音や声に集中して、3時間の上映を最後まで聴き通しました。

 この映画は、歌舞伎の舞台の映像が多く、とても美しいと大評判でしたが、僕にとっては、役者を目指す二人の主人公の関係性がとても興味深く、また、成長物語でもあります。この点に注目して映画に接してきました。
 映画が終わる頃には、僕も感動して、ただただ涙を流すだけでした。

 さて、サピエにも原本があったので、デイジーで原本を読みました。映画のストーリーを思い出しながら読んでいったのですが、原本では描写がとても細かく、心の動きもよく分かります。ところが、途中から、登場人物やストーリーの展開が映画とはかなり違ってきて、ラストシーンも、全く異ったものでした。

 原作と映画との関係は、昔からよく言われていますが、あくまで、原作は映画制作者にとっては一つのきっかけにしか過ぎず、新しい作品を作るという関係にあるようです。この作品もそうでした。高校生時代にも、映画と原作を両方とも観たり読んだりする機会がありましたが、当時もそう思いました。

 いずれにせよ、映画は映画でとても感動的でしたし、原作の小説も、とてもすばらしい小説でした。小説の発行はかなり前に朝日新聞に連載され、文庫本になっていたようですが、2025年の文庫本売り上げベスト1になりました。

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